昨日ヤフーニュースをチェックすると,
"ウナギの祖先は深海魚"
という見出し.
さらっと読んで,
とりあえずTwitterしておいて,
ちゃんと記事を読んだ.
アナゴやハモなんかよりもシギウナギと近縁だと.
シギウナギってあまり聞き慣れないかもしれないが,
ウナギの産卵場調査ではわりとよく取れる.
学名がNemichthys scolopaceus Richardsonだから,
最初のネミクチスから通称"ネミ".
"ネミ"もウナギと同じように卵から孵化したときは柳の葉のような形(レプトケファルスという)をしているので,
"ネミ"とウナギのレプトが混獲されると素人にはなかなか見分けがつかない(俺もわからない 汗).
特にプレレプト(孵化直後)は見分けがつかないので,顕微鏡で拡大して筋節数を数えて同定を行う.
写真はいぶし銀のような職人技,同定を行う塚本先生
この同定で"ネミ"となると,
また"ネミ"かよ~!!
ってなってしまう.
もっとも,プロになると(何のプロだ??)色素沈着の具合なんかでもわかってしまう.
まあ,こんな感じで"ネミ"とは1年に1回は会う間柄だったので,
今回のニュースを聞いてもそれほど驚きはなかったかな.
だって,アナゴやハモのレプトはウナギ産卵場調査で採集されないもんな~.
今回のニュースから,ウナギの産卵生態の面では考えさせられることが多い.
"ネミ"と近縁でしかも産卵場もかぶっているとなると,産卵生態も"ネミ"を含む中深海魚に近いのかもしれない.
中深層の何かを手がかりにあの海域に行って産卵するのかもしれない.
産卵場所や時期に関連したいくつかの仮説が提唱されているが,
今回のニュースを受けて,新たな仮説が提唱される(仮説を提唱する)必要がある.
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