2016年3月12日土曜日

博物館建築に関して。(「お前何様だよ」感UP↑↑)

 先日、博物館の説明会に参加しました。

そして、参加しての正直な感想をブログに掲載しました。

 

ちゃらんぽらんな離島初心者のブログ: 市民参加型の博物館のための説明会に参加してきました(やや辛口かつ「お前何様だよ」的見解多数)

 

 

この投稿は多くの人に読んでいただき、Google先生の解析によるとNew Visiterも多く訪れてくださいました。

説明会の参加者が少なかったわりに、この件に興味を持ってる人が対馬内にたくさんいることを知れてよかったです。

 

さて、このように投稿したところ、ミュージアム・プロモーターさんから、彼女のブログ投稿という形でお返事をいただきました。

 

この機会に博物館について書いてみます

 

 

 

 

 

 

彼女のブログの最初に書いているように、ここに書かれていることは彼女の個人的見解です。これは重要なことです。

行政の「公式見解」というのは、「個人的見解」全体をまとめ、いろいろな背景を考慮して調整したもののはずです。

しかし、地方においては、いつからか、まずうっすらとした「公式見解」めいたものが空気感として漂い、その見解通りに物事が決定されてきた。

こういったことを何度も繰り返すうち、その触れることのできない蜃気楼の前に「個人的見解」を持つこと、発することを諦めてしまう人が増えてしまったのではないでしょうか。フォーマルな場での市民の無関心はこのようにできてしまったのではないでしょうか。

市民の関心と市民が主体的に関われる「公式見解」を得るためには、「個人的見解」を一つずつ拾っていくことが何より大切と考えています。

その意味で、蜃気楼的「公式見解」ではなく、「個人的見解」として彼女からお返事をもらえたことはとてもありがたいと思っています。

(また、Facebookやブログのコメントで意見を下さった皆さんにも感謝しております)

 

 

さて、以下はお返事への返事です。

 

お返事の中で重要と思われる部分を抜き出してみました。

つまり、博物館整備の発端は「宗家関係資料」の保存(しかも市民の声から)ということなのです。

対馬では、今、対馬の何が面白いかを知っている人が限られています。それを伝えられる人が少ないのです。伝えるきっかけがないのです。市は3つの資料館を持っていますが、手が回っておらず、並んだ資料からその価値を読み取ることは難しいです。

 

実は昨日まで、島外から3名視察に来られていたのですが、視察目的が午前中に果たせ、フライトまで小一時間待ち時間があるということで、県立対馬歴史民俗資料館を見学されました。

その感想としては、「わかりにくい」、「ディスプレイの仕方が悪い」といったものでした。

ですので、今の資料館では並んだ資料から対馬の面白さや価値を伝えきれていないというのも事実なのだと思います。

 

・市民ニーズとして、「宗家関係資料」の保存があること。

・今の資料館では並んだ資料から対馬の面白さや価値を伝えきれていない。

・面白さや価値を伝えられる人が少ない。

 

これらが、現状なのではないかと整理しました。

 

 ただ、これらの問題を解決する手段が「博物館建設」だとはやはり思えません。

 

僕が担当者なら現存する資料館のディスプレイ方法や説明文をよりわかりやすく伝えられる工夫を模索します。

また、築年数がたって耐震などに問題のある資料館については改修することを検討します。

そして少ないとはいえ、対馬の歴史、文化、自然、産業、あらゆる分野において、造詣の深い方々がちゃんといらっしゃいます。

その方々にお願いして、資料館の案内役になっていただいたり、それが難しくても案内役の教育係りになってもらうなどを試みます。(新しく建てる代わりに浮くお金、新しい建物を維持するお金に比べれば、この人件費や教育費は安いと見積もります)

また、対馬は様々な分野で韓国との関わりを持ってきましたし、対馬の資料に関心を持っている韓国からの観光客の方々も相当数いらっしゃると思います。

そういう方達にも正確に、わかりやすく伝えるため、案内役には韓国語の通訳も必要と思います。

(韓国のツアーだとコーディネーターがこういったことをされてるかもしれませんが)

ちなみに一昨年スペインに行った時に感心したのは、地元の雇用を確保するために博物館や美術館の案内は現地の人でないとできないことになっていました。そして、コーディネーターができることはその通訳に制限されていました。

 

博物館を将来において作ることを否定しているわけではありません。

ただ、作る前に「今ある資源のベストな使い方の模索」が先ではないかと言いたいです。

 

昨日の訪問では我々(全員で5名)しか館内におらず、職員さんは複数人いましたが、案内をしてくれる人は誰もいませんでした。

法的に案内をしてはいけないことになってるのかもしれませんが、その問題をクリアして案内できる体制を整えれば、訪問者の満足度は相当に上がると思います。

案内役をつけ、適切な展示を行い、訪問者の満足度が上がる。リピーターや新規の訪問者が増えてくる。より詳細な資料を展示し、解像度の高い情報を提供したい。そのためにはスペースが必要である。という流れで新しいハコが必要であるというならば博物館があってもいいと思います。

 

というのが僕の意見です。

 

ただ、彼女のブログに書いているように、彼女が着任された時にはすでに博物館建築が決定していました。

 

ブログにインサートされている写真のように、おいしそうな料理を並べ、ワクワクする空間を作りたいと彼女が頑張っているところで、僕がちゃぶ台をひっくり返すような議論を継続するのはやはり筋違いかもしれません。

ちゃぶ台の上に楽しくなるような美味しい料理を提供してもらうことに集中してもらい、非力ながらその応援をしていく方が生産的なのかもしれません。

 

 トータルテンボス藤田が「施工主のバカ!!」と突っ込み入れずにすむ博物館にしてもらえたら幸いです。

(ネタが古くてすみません。)

そういえば見ない間に藤田のアフロが坊主になっていました。

藤田といえばあのビジュアルのわりに発言が古風というギャップが売りだったのですが、大丈夫でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2 件のコメント:

  1. お前何様だよ?
    全然甘いんだよ~!

    さて、乗り遅れたらFacebookに大御所が居並んでる、、、ので、こっちにこっそり。

    >対馬では、今、対馬の何が面白いかを知っている人が限られています。それを伝えられる人が少ないのです。伝えるきっかけがないのです。市は3つの資料館を持っていますが、手が回っておらず、並んだ資料からその価値を読み取ることは難しいです。

    ↑コレはなかなか重傷で。
    1.人の養成(特に若手の)こそ急務であって、新しいハコモノを建てる理由にならない
    2.現存の資料館が活用できてないのに、新しいハコモノを建てるなんて正気か?
    って感じよね。
    建設ありきのミッションで雇われてるから仕方ないけど、本当に気の毒な事です。

    市民の声が計画に繋がったのは、合併特例債という甘い誘惑と上手く嵌ったからだし、宗家文庫資料は国立博物館に収蔵するべきだし、日韓交流なら比田勝か佐須奈に建てるべきだし、もうツッコミどころ満載で嫌になっちゃうね~

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    1. こういったイカつい事情があったんですね。他の事業もそうなんですけど、裏事情が違和感としてしっかり見えているのに、当事者がしっかり隠せていると思っているのが痛いというか。。。
      僕はこういったことについては、「吉本新喜劇を僕は見ているのだ」と納得させることにしています。そうでないと、精神を病みそうで。

      その点、釣りはいいですよ。 世知辛い世の中とは関係なく皆に平等にヒットチャンスがあります!精神安定します!

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