2009年9月28日月曜日

研究者の仕事術

昨日は午後から多摩動物公園に行く予定だったので,
少し早めに新宿にいきBook 1stをぶらぶら.


話題書籍コーナーで2冊購入.


最近はビジネス,経済書籍コーナーにも足を運ぶようにしている.
そこでいろいろ物色していると,一冊の本のタイトルが目に飛び込んできた.




ビジネス,経済の本に混じって,仲間はずれのように陳列されていた.
この手の本は目次をみて,
"あー,またあの本と同じこと書いてるわ~"
と思い,元あった場所に戻すことが多い.


しかし,この本の目次を見たときに,
俺が今までいろいろと考え,うっすらと目指していた研究者像がそれほど間違いではないのかなという安心感と,
5年後,10年後にプロフェッショナルな研究者になるためには,
どのような能力をつけていかないといけないのか,どのような心構えが必要か
といったこれからの道しるべを与えられたような(まさに"やるべきことが見えてくる")感覚になった.


その後,本を裏返し,値段を確認.
2940円!!!


この手の本は10001500円ぐらいの価格が一般的.
すごく高い.
分量が多い訳でもない.買うのをやめようか....


しかし,今買わないと,この本の存在を忘れてしまいそうだったので買うことに決めた.


京王新線の中で一読


以下に目次と,そのパートで印象に残った文章などを書き留める.


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その1:プロフェッショナル研究者への成長の道
"サイエンスが最も重要だが,今こそやり方を学ぶべきとき"
この本のアブストラクト的なパート


その2:「好き」よりも「得意」にこだわる仕事術
"研究者は「長所の強化」に専念してこそ,生産的な"強い"人生を送ることができる"


その3:プロダクティビティーを上げる時間管理術
目標を紙に書くという行為は,その目標の達成の可能性をあげる効果がある"
このブログでも取り上げたGTD時間管理に関する「緊急」,「重要」軸の認識に関していろいろと書いています.

その4:自分の世界で一番になる
"「自分の世界でトップになる」というマイクロマーケティングの手法は研究者がグローバルな一流研究者となるためのローカルな第一歩を踏み出すキャリア戦略なのです"


その5:批判され/批判して自分を磨く「フィードバック力」
"評価を得たかったら,評価することです.評価というのは,黙っていてもしてくれるものでは実はないのです(小飼 弾)"


その6:変化に対する苦痛恐怖を克服する
"「変化しないこと」は必ずしも「現状維持」を保証しません.周囲の状況によっては「変化しないこと」が「後退」や「劣化」を意味することさえあることを忘れてはなりません"


その7:自分のストーリーを語る「物語力」
"研究者は自分の研究成果は自分で販売しなくてはならないし,販売できるという能力が今後ますます評価されるでしょう"


その8:説得力のあるプレゼンテーション
"データを示すだけならばパワーポイントファイルをメールすれば事足りるはずです.あなたがプレゼンテーションする目的は「伝えるべきメッセージ」を聴衆に確信してもらうことにあるのです"


その9:日本人中年男性研究者のための英語力向上戦略:人間力英語術
"「米国に23年留学すれば自然に英語が話せるようになる」は嘘です."


その10:検索される自分:発信力
"ブログを書くうちに,これが研究者のウェブ上での「名刺戦略」と「自己啓発戦略」にポジティブな効果があると感じています"
"ブログでは一般常識に照らし合わせて,明らかに問題のある差別的表現や人を不快にさせる表現は使ってはなりません.ブログのネガティビティは回りまわって自分に戻ってきます.ブログの目的は「知的生産」「信用創造」「自分のメンタルトレーニング」であり,決して鬱憤をはらしたり,他人を攻撃したりするためのものではないということを忘れてはなりません"


その11:創造性とは
"創造性とは誰もできないような斬新な考え方をする、他人とは質的に異なる「ユニークな能力」ではなく、必然的に起ころうとしている発見を誰よりも早くつかみとる「効率のよさ」のこと(ロバート•K.メルトン)"


付録:研究者の自己啓発とキャリア形成のための20
ここで紹介されている20冊のうち10冊ぐらいは既に読んでいた.残りの書籍も読んでみよう.


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著者はブログをやっていて,昨晩少し読んでみた.
なかなか良いなと思ったのでお勧めブログに登録した.


3000円を出しても十分にもととれる本だと思う.


是非手に取って読んでみてください.

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