2009年1月15日木曜日

トピックタイトルよりもメッセージタイトルで

一昨日のモデルデータの打ち合わせでプレゼンをした.

聞き手はモデル制作者で,その人たちにデータを提供してもらえるように,
今やっている研究にいかにモデルデータが貢献するかにフォーカスをあてて話した.

今回のプレゼンで,スライドにメッセージタイトルをつけるという試みを初めて行った.

下の図を見てもらいたい.


この図はアメリカウナギとヨーロッパウナギの資源量の変化を表したものである.

水産海洋学会では1枚目のように
資源量変動
と,その図のトピックをタイトルとした.

しかし,この前の発表では,
両種の資源量は減少傾向にある
と,その図から言いたいメッセージをタイトルにした.

口頭発表では言いたいことを含めた諸々をしゃべるのではなくて,言いたいことだけをしゃべらなければならない.

スライドに書く文字もしかり.

出来るだけ言いたいことに即した,情報の密度を高めた文だけを書いた方が良いと思う.

トピックタイトルにしてしまうと,発表中,タイトルは暗号のような意味しか持たない.

また,メッセージタイトルにすることで,聞き手の誤解を避けることができる.

つまり,両種の資源量が減少傾向にある.
というタイトルでは,1980年代以降の減少に着目していることを知らせることができ,

ヨーロッパウナギの資源が1950-80年はほぼ横ばいであるとか,
アメリカウナギの資源が1970-80年代前半は増加している
といった現象に聞き手の注意が反れるのを回避できる.

これは”マッキンゼー流図解の技術”からの受け売りで,
その通り!
と思って改善しました.

発表した感想としては,
まだ,タイトルの付け方は改善しないといかんが,
メッセージタイトルの効果は発揮できたと思います.

発表機会がある方は試してみてはいかがでしょうか??

2 件のコメント:

  1. ちょっと学問的になってきたね。教育の分野では「豚もおだてりゃ木に登る」でだましだましおだててやる気を出させるということはあるが、学問の世界ではそうきいかんのやろなあ。グラフは見やすく、きれいやね。

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  2. 校長さん

    コメントありがとう.
    まあ,学問というより,学問したことをアウトプットするときの技術ってかんじ.
    学問のほうはまだまだひよっこです.

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