一昨日のモデルデータの打ち合わせでプレゼンをした.
聞き手はモデル制作者で,その人たちにデータを提供してもらえるように,
今やっている研究にいかにモデルデータが貢献するかにフォーカスをあてて話した.
今回のプレゼンで,スライドにメッセージタイトルをつけるという試みを初めて行った.
下の図を見てもらいたい.
この図はアメリカウナギとヨーロッパウナギの資源量の変化を表したものである.
水産海洋学会では1枚目のように
資源量変動
と,その図のトピックをタイトルとした.
しかし,この前の発表では,
両種の資源量は減少傾向にある
と,その図から言いたいメッセージをタイトルにした.
口頭発表では言いたいことを含めた諸々をしゃべるのではなくて,言いたいことだけをしゃべらなければならない.
スライドに書く文字もしかり.
出来るだけ言いたいことに即した,情報の密度を高めた文だけを書いた方が良いと思う.
トピックタイトルにしてしまうと,発表中,タイトルは暗号のような意味しか持たない.
また,メッセージタイトルにすることで,聞き手の誤解を避けることができる.
つまり,両種の資源量が減少傾向にある.
というタイトルでは,1980年代以降の減少に着目していることを知らせることができ,
ヨーロッパウナギの資源が1950-80年はほぼ横ばいであるとか,
アメリカウナギの資源が1970-80年代前半は増加している
といった現象に聞き手の注意が反れるのを回避できる.
これは”マッキンゼー流図解の技術”からの受け売りで,
その通り!
と思って改善しました.
発表した感想としては,
まだ,タイトルの付け方は改善しないといかんが,
メッセージタイトルの効果は発揮できたと思います.
発表機会がある方は試してみてはいかがでしょうか??
ちょっと学問的になってきたね。教育の分野では「豚もおだてりゃ木に登る」でだましだましおだててやる気を出させるということはあるが、学問の世界ではそうきいかんのやろなあ。グラフは見やすく、きれいやね。
返信削除校長さん
返信削除コメントありがとう.
まあ,学問というより,学問したことをアウトプットするときの技術ってかんじ.
学問のほうはまだまだひよっこです.