美味しい魚を食べ続けられるために僕ができること2 | いなかパイプ「いなか」と「とかい」のパイプウェブ
組合員になると、漁獲した魚を漁協を通して市場に送ることができます。
そして市場でセリにかけられ、換金されます。
この流通ルートが主流、王道です。
先日漁獲した魚を漁協に卸して、漁協デビューを果たしました!
漁協の職員さんがやり方を丁寧に教えてくださり、大まかなやり方を学びました。
漁協には魚のサイズや種類に合わせて複数種類の発泡スチロールが常備されており、それに魚を入れて出荷します。
また、市場に届いた時にどの漁協で扱った魚か一目でわかるようにパーチと呼ばれる漁協名が印字されたビニールシートで覆います。
発泡スチロールとパーチ。
まずは発泡スチロールに薄く氷をしきます。
氷はロックアイスのような形状なので専用の器具で細かく砕き、ならします。
いい感じに氷がしかれました。
この発泡スチロールにつめる魚の重量を図ります。
マダイ2匹で4.98キロでした。(カゴの重さはすでに引いています。)
このぐらいのサイズのタイの場合は2匹が重ならないように写真のようにつめます。
そしてその上にパーチをかぶせます。
そしてさらにパーチの上から氷をふりかけます。
こんな感じ。
注意点としては四隅に氷を置き、真ん中には置かないようにすること。
発泡スチロールは底の四隅に穴が空いていて、溶けた水が流れ落ちるようになっています。
真ん中に氷があると、溶けた水が中央部にあり続けるので温かくなってしまい、特に夏場は鮮度保持的に好ましくない状態になってしまうそうです。
最後に魚種、箱に何匹入れたか、総重量、漁業者の名前をチョークで書いたフタをします。
実際の重量は4.98キロでしたが、4.90キロと記載されていました。
10グラム単位は切り捨てのようです。
今は氏名を書かれていますが、もうすぐ二桁の番号を割り当てられるので、その番号を記載することになります。
後で知ったことですが、鮮度保持のための神経抜きという処置を施したことも明記できるようです。
この時にはそのことを知らず、神経抜きをしたにもかかわらず申告しなかったので、そのように記入できませんでした!アウチ!
他にもコブダイ、ヒラマサを出荷しました。
コブダイは10キロオーバー!!
最後にこれらの魚を保冷車に積み込みます。
保冷車は毎朝10時〜11時ぐらいに漁協を出発し、物流屋さんによって福岡や他の地域の市場に運ばれていきます。
なので、漁業者はその時間を計算しつつ、漁協の営業時間中に魚を渡しに行く必要があります。
全部終わったら、鮮魚荷受表を書いてもらい、受け取って終了となります。
その二日後に売買仕切書を漁協でもらい、市場のセリの結果、いくらになったか通知されます。
単価(1kgあたりの値段)はその魚の価値や需要供給バランスによってかなり変動します。
この時の単価はマダイ>ヒラマサ>ブダイの順番でした。
ただ、ブダイは10kgオーバーだったため、個体あたりの値段ではダントツ一番でした 笑
その後も何度か漁協で魚を卸しましたが、単価が高かったのはアオリイカ!
とても美味しいイカです。
僕が獲った魚を誰がどんな料理で食べたのか、感想など、とても気になります笑
美味しく食べてくれてたらいいな〜。
これからも対馬の美味しい魚を獲って、なるべく美味しい状態が維持できる処置をして消費地に送りたいと思います!
新鮮な漁業者の声が何ともすがすがしい。誰が、どんな風に味わってくれたのか、私でさえ知りたいと思います。マダイ、ブダイ、アオリイカ、新米漁師にしては立派な釣果ですね!写真つきの解説、とてもよいと思います。消費者が生産者の生の声を聴けることは両者の距離を一気にちじめると思います。
返信削除匿名さん!コメントありがとうございます!
返信削除「消費者が生産者の生の声を聴けることは両者の距離を一気にちじめる」
その通りだと思います!
丁寧に魚を扱っていきたいと思います!
今後もブログを見にきて下さると嬉しいです。
対馬近海の漁場は磯焼けで海藻が激減し漁獲量も減っていると思います。
返信削除漁業従事者は生活のために漁獲しているので、肝心なことは
漁獲量を増やすことではなく、漁獲高を上げることです。
そのためにはブランド化して単価を高くする必要がある。
単価が2倍になれば漁獲量は数分の一でよくなります。
これからの漁師はブランド戦略が不可欠と確信してます。
ご活躍を期待しています。
匿名さん、コメントありがとうございます!
削除僕も匿名さんと同じ意見です。ただ、今のブランド化戦略は名ばかりのものが多い印象で、本当に単価が上がるものが少ないですよね。
いろいろ失敗をしながらですが、本当に単価を上げるチャレンジをたくさんしていき、結果としてブランドになればいいなと思っています。
頑張っていきましょう!!