国際学会に行ってきた.
初ヨーロッパであったが,直前に引越やそれに伴う事務処理などで,思うようには準備できなかった.
それでもボスやI倉が情報を事前に仕入れてくれていて,イギリス滞在中に困ることは特になかった.
学会はカテゴリーごとに会場が分かれており,俺たちは「ウナギ」カテゴリーで発表.
初日にボスが発表し,2日目に俺とI倉が発表.
俺とボスの発表はどちらもニホンウナギの初期生活期(卵とか仔稚魚期)に着目していて,
ボスが前提となる知識を流暢な英語で先に発表してくれたので,俺は自分の研究内容メインで話すことができた.
また,研究内容自体のバッティングもボスが安定同位体分析の話をしてくれたお陰で避けることができた.
ボスの発表は,俺や行動生態の人も初耳の「マジっすか!」な仮説をあげていたが,もっと慎重な議論が必要.
あれは誰か学生が続きをやらんかね〜..
俺はいつものウナギ仔魚輸送系の話.
台湾と日本の稚魚来遊量変動傾向の違いを仔魚輸送の観点で説明.
が,準備不足感は否めず,時間も少し押して,余裕は全くなかった.
ただ台湾のハンさんやスウェーデンの学生さんからは好意的なコメントをもらえた.
スウェーデンの学生さんは俺の次の発表で,その内容は俺の2本目の論文とやってることがほぼ同じだったので,
論文読んでくれてるかなと思いきや,知らないと言われがっくし.
なぜ?と思って,帰ってネットで調べてみたら,タラの輸送が専門の人だった.
おそらく彼女と同じ研究室のあの人のネタを引き継いで発表したんじゃなかろうか.
今日,彼女に俺の論文をメールしておいた 笑
俺のいくつか後がI倉の発表だったが,スライドも見やすく,発表もスムーズで良かった.
日本全国の河川の漁獲統計を整理した努力もさることながら,
そこで見られた傾向から資源回復に向けた具体的な提言を入れる姿勢もグッときた.
いろいろな人に声をかけられていて,おそらく良い評価をもらったように見えた.
ウナギセッション全体としては,
天然資源の動向に注目しつつも,完全養殖実現のための研究にシフトしているような印象を受けた.
完全養殖技術はおそらくマル秘な部分も多いだろうに,
塚本先生は惜しげも無くこれまでに得られた結果を披露していて,多くの研究者がスライドをデジカメで撮影していた.
ただ,仔魚の餌に関しては今後使えなくなるであろうサメ卵を含めた餌料の代替を考えなくてはならず,
その辺はまだ遠い道のりか.
Y田の「海雪」作戦を何とか実現させたい.
今回話したネタではやく論文を書かねばならない.
本当であれば5月末に投稿締め切りの学会特集号に出したかったが,白鳳丸乗船の都合でピヨってしまった.
早く出さねば.
次はエジンバラ番外編です.
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